トランプ大統領就任で恩恵を受けそうなASEANの会社
- 2025.01.21
- アジア株
トランプ大統領の政策は、アメリカ国内および世界経済に広範な影響を及ぼす可能性があります。彼の政策による恩恵を受けそうなASEAN諸国の企業を挙げ、その理由を以下に説明します。政策の焦点となり得る要因としては、以下の点が考慮されます。
- インフラ投資:トランプ氏が推進した国内インフラ投資政策に伴い、建設や原材料供給関連企業にチャンスが生まれる。
- 中国との貿易摩擦:中国に対する関税や規制がASEAN諸国の輸出企業にとっての機会となる。
- グローバルサプライチェーンの見直し:米国企業が中国以外の生産拠点を求める流れ。
- エネルギー政策:化石燃料重視の姿勢がASEANのエネルギー関連企業に影響する可能性。
恩恵を受けそうなASEANの企業例と理由
1. PT Adaro Energy (インドネシア)
- 理由: トランプ氏のエネルギー政策(化石燃料重視)により、石炭需要が増加する可能性がある。インドネシアは主要な石炭輸出国であり、Adaro Energyはその大手企業の一つ。
2. Axiata Group Berhad (マレーシア)
- 理由: トランプ氏の保護主義政策で米国市場での競争が減少した結果、ASEAN地域でのデジタルインフラ投資が活性化する可能性がある。
3. Charoen Pokphand Foods (タイ)
- 理由: 中国への食料輸出が制限される場合、アメリカと貿易関係を強化する可能性がある。トランプ政権がTPPから脱退したことにより、タイの農業・食品業界が代替供給地として注目される。
4. Vietnam Dairy Products (Vinamilk) (ベトナム)
- 理由: 米中貿易摩擦によるベトナムへの製造移転の流れが、食品や飲料製品の輸出機会を広げる可能性。
5. First Pacific Company Limited (フィリピン)
- 理由: インフラ整備に注力するトランプ政策は、ASEAN地域全体の投資環境を改善し、インフラ関連事業を手掛けるFirst Pacificにとっての好機。
6. Siam Cement Group (タイ)
- 理由: 米国市場に向けた建設材料輸出が増加する可能性。米国内のインフラ投資拡大が需要を押し上げると期待される。
7. Top Glove Corporation (マレーシア)
- 理由: COVID-19以降、医療製品やゴム手袋の需要が世界的に高まる中、米国市場への輸出機会が増える可能性。
8. Wilmar International (シンガポール)
- 理由: 米国が中国からの農産物輸入を減少させることで、ASEAN地域からの代替供給が増加する可能性。
考察
トランプ氏の政策は保護主義的であるものの、ASEAN諸国にとっては中国とアメリカの間での地政学的リスクを緩和するための新たな機会が生まれる可能性があります。特に、エネルギー、農業、インフラ関連企業は直接的な影響を受ける可能性が高いと言えます。また、サプライチェーンの再編成もASEAN地域の多くの企業にプラスの影響を与えるでしょう。
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